Content
UL規格とは、
米国のUL LLC で定められた安全規格で、電気器具、ガス消化器装置、建築材料等、幅広い分野で規定されています。
UL規格は任意の規格ですが、その歴史と実績から広く権威のあるものとして認められ、米国の多くの州や市で販売される製品には、UL規格認証取得が重要な条件となっております。
またCUL規格とは、カナダで独立した非営利民間団体である Canadian Standards Association で認められた安全規格(CSA規格) に基づき(CSAと協約のもと) テストし、認定を発行するカナダ向けの安全規格です。
タック印刷がお届けするUL規格認定ラベル
私達タック印刷が御提供するUL規格・CUL規格認定ラベルは、“レコグニション・サービス” にあたるもので、部品、材料を対象としたものです。
UL969 の適合性評価テストにおいて適合認証を受けています。その適合性評価によって適用範囲と使用条件の範囲で安全性が保証されております。
お客さまが製品として最初から取得することも可能ですが、個々の部品について認定取得済のものを使うと認定取得作業が軽減されます。弊社では、お客さまのこのような御要望をバックアップする為に、多岐にわたる材質や仕様をラインナップしております。
当社の取得UL規格 ファイルナンバー
PGDQ : Marking and Labeling Systems – Component 印刷ラベル
File No. MH15572
PGJI : Printing Materials – Component 追加印字可能ラベル
File No. MH28514
PGAA : Authorized L abel Supplier 登録ラベルサプライヤー (通称:L-10)
File No. LP1332
UL認証サービス
UL認証には現在、リスティング、コンポーネント・レコグニション、クラシフィケーションという代表的に3種類の認証があります。
リスティング・マーク
一般的に最終製品につけられるマークで、その製品サンプルがUL安全規格に基づいた試験を受け、ULの要求事項を満たしている場合にその使用が許可されます。(丸にUL LISTEDと記されたマーク)
レコグナイズド・コンポーネント・マーク
単体では機能しない、あるいはその機能が制限されているコンポーネント(部品・材料) に対するULの認証マークです。タック印刷のラベルもこれに入ります。(RUのマーク)
クラシフィケーション・マーク
製品固有の性質を検査し、特定条件下での使用が可能かどうか、また予測可能な事故に耐えうるかどうかを評価、認証されたことを示すマークです。(丸にUL CLASSIFIEDと記されたマーク)
エンハンストULマーク
製品における認証マークの明確化、および視認性の向上を目的として、複数のUL認証マークを1つのマークでまとめて表示することを可能にした新たなULマークです。
(トラック型に丸 UL CERTIFIEDと記されたマーク)
オーソライズド(登録) ラベルサプライヤー・プログラム
ULマークの入ったラベルを外部向けに製造または供給するオーソライズド(登録) ラベルサプライヤー(ALS: Autholized Label Supplier) を対象としたプログラムです。
ALS制度(L-10 契約) 認定カテゴリー:PGAA
タック印刷ファイルNo. : LP1332
ULに登録された完成品に表示するリスティング・マーク、クラシフィケーション・マーク、エンハンストULマークなどを登録された製造工場で作成せず、ラベルサプライヤー(ラベル印刷会社)から入手する場合は、オーソライズド(登録) ラベルサプライヤー・プログラム(ALSプログラム)に登録されたラベルサプライヤー(ラベル印刷会社)からのみ入手可能です。
当社タック印刷は、オーソライズド(登録) ラベルサプライヤーです。
UL969(マーキング アンド ラベリングシステムズ)
UL規格ラベル試験方法について
粘着剤の付いたマーキングとラベリングシステムで、案内、説明、識別に関係するラベル、ネームプレート、マーカーに適用します。難燃性試験評価とは異なります。
1.評価項目
(1)外観試験 (目視) | ・カール、ウキ、ハガレの無いこと。粘着剤の無いことを示すシワや気泡の無いこと。(10%以上) ・スリキズや収縮の無いこと。オーバーラミがある場合、ラミが剥がれないこと。 ・印刷がある場合、印刷が判読できること。 |
(2)可読試験 | ・ラベル表面を約18Nの圧力で10回こすり、印刷が判読できること。 |
(3)擦過試験 | ・2mmの厚みのナイフを垂直に立てて、9Nの力でラベル表面を10回こすり、ラベルが剥がれたり損傷しないこと。ラミネートがある場合も同じ。 |
(4)粘着強度試験 | ・試料幅12.7mmのラベルを50.8mm/minの速度で、∠90°に25.4mm以上剥がし測定する。この時の粘着力が2.25N/25.4mm以上維持すること。 |
2.テスト条件(老化処理)
(1)室内放置 | ・23±2°C、50±5%RH 72時間以上放置 |
(2)耐水性 | ・24時間以上標準状態に放置後、深さ3.2mm以上で23°Cの脱塩水に48時間浸漬する。 ・水中から取り出し24時間以上標準状態で乾燥後、評価を行う。 |
(3)耐熱性 | ・24時間以上標準状態に放置後、評価表面温度(以下の表)に相当するテスト温度で10日間放置する。取り出し後、標準状態で4時間冷却し、評価を行う。 |
(4)耐低温性 (室内使用は、 任意) | ・24時間以上標準状態に放置後、使用最低温度に7時間放置する。粘着力以外の評価を行う。最低温度は-23°C以下であること。 |
(4)耐候性 (室内使用は、 不要) | ・24時間以上標準状態に放置後、サンシャインウェザーメーターで750時間暴露試験を行う。キセノンアーク(ASTM G155) 紫外線照射102分 / 紫外線照射+水噴霧18分のサイクル取り出し後、24時間以上標準状態で放置後、評価を行う。 |
【耐熱性評価温度に対応するテスト温度】
評価表面温度 | テスト温度 |
---|---|
40℃ | 60℃ |
60℃ | 87℃ |
80℃ | 105℃ |
100℃ | 121℃ |
125℃ | 150℃ |
150℃ | 180℃ |
UL規格ラベルをご発注される際の注意点
UL規格及びCUL規格認証ラベルは、以下のUL規格のカテゴリーに登録されている製造者でなければ、ラベルを製造することができません。ラベルごとに仕様内容が決められています。
ラベル製造業者が登録しているファイルには、粘着シート、インキ、製造場所、ラベル使用環境(被着体と温度定格) が細かく決められています。
ラベルに関するUL規格のカテゴリー
・PGDQ(ラベル製造会社で印刷加工製造されるラベル)
・PGJI(お客様の工場でシリアルナンバーなどの追加印字ができます)
・PGAA 登録ラベルサプライヤー(UL マークが入ったラベルが製造出荷できる会社)
上記のUL 規格のカテゴリーに登録されている会社は、UL規格の適合性評価試験を受け、その適合性評価試験に合格したラベル構成のみにULマーク使用許可証 (N of A) を受領し、ラベルの製造また出荷が可能となっています。
たとえば、PGDQ2は、日本国内で84 社が製造者として登録されています。(2019 年5 月1 日調査)
上記のカテゴリーすべてのUL規格、CUL規格のカタログNo.を取得しているラベル製造工場は、国内に30数社しかありません。その30数社は、年に4 回、UL規格による予告なしのフォローアップサービス(工場検査) を受けています。フォローアップサービスにおいて、適合性評価試験の評価結果を基に作成された書類に基づいて、製品および製造工程を検査、サンプル抜き取り検査を受け、ULの試験所で検査・試験されます。
このように日々、ラベルの品質の安定を求められています。またUL規格認証のラベルを出荷納品するときは、その製造業者で印刷加工をした証明の現品ラベルを貼り付け出荷をしています。
最近、UL規格マークの入った製品の模倣品、偽造品が、世界各地で数多く流通しております。
これら模倣品、偽造品はUL規格の品質基準を満たしておらず、お客様が意図せず違法行為に関与されることにもなりかねません。